なんだかビールネタばかりで申し訳ございませんが…
私のブログのタイトルが一応「チェコの現地ニュースと歴史」なもんで、そうなるとやはりビールは絡んでまいります…チェコですから。
と、いうわけで、ひとまず現存中世界最古のビール醸造所と言われる場所のご案内でございます。
ブジェヴノフ修道院(Břevnovský klášter 住所:Markétská 1, Praha)
この修道院に行くと現在もビールの醸造を行っております。
ここ、地元の人間の間ではよく知られている修道院なんですけど、ガイドブックなどには載っているのでしょうか。
で、このブジェヴノフ修道院が最古、という事に対して「チョット待った!!」を申し立てている所がございます。
そこはドイツのヴァイエンシュテファン醸造所。
というか、こっちの方が全然知られているので、ヴァイエンシュテファン醸造所が世界最古と信じて疑わない人の方が圧倒的に多数かと思います。なのでその人達からすれば
「え?チェコのプラハの醸造所が最古だって?いやぁ何言ってんの。」
となるのは当然です。
ここで修道院醸造所のサイトを見てみましょう。
https://brevnovskypivovar.cz/en/about-brewery/
”ボヘミア最古の男子修道院であるブジェヴノフ修道院は、993年の設立以来、ビール生産と密接に関わってきました。チェコの領土でのビール醸造に関する最初の文書による言及は、修道院に関連付けられています。醸造所は 1889年まで数回の休止を挟みながらここで操業していました。”
そしてもうひとつ、知る人ぞ知る、呑兵衛のためにあるサイト「VinePair」https://vinepair.com/articles/oldest-brewery-in-every-country-map/
で掲載されている「各国の最古の醸造所」で書かれたブジェヴノフ修道院の記事
”ブジェヴノフ修道院はプラハ西部にあるベネディクト会修道院です。その歴史の中で醸造作業は何度も中断されましたが、現在でもブジェヴノフスキー・ベネディクトというラベルでビールを製造しています。醸造所の定義にもよりますが、ブジェヴノフ修道院は世界最古のビール製造所です。”
これはですねー、ほんと微妙な話かと思います。
何が微妙なのかというと、「VinePair」でも書いていますが、ここのブジェヴノフ修道院ではこれまでの千年以上の歴史の中で何度か醸造が停止されているんですね。それを最古と言って良いのかどうか、という事なんです。で、記録も曖昧で実際に醸造開始された正確な年というのがよく分かんないんですよね。千年の歴史の中でせいぜい四~五十年の違いですから。誤差みたいなもんです。
ですけどまぁどこが世界最古とかは正直あんまどうでもよくてですね、美味しいビールが飲めればいいんです。
この辺のチェコやドイツ、ベルギーのビールは世界的にも大変有名で、一応「最古」の順位として「VinePair」が挙げているのは
1.チェコ ブジェヴノフ修道院 ”993年”
2.ドイツ ヴァイエンシュテファン修道院 ”1040年”
3.ベルギー アフリゲム修道院 ”1074年”
ビール好きの方達は是非この三カ国周遊ツアーなんてものを催行して頂いてビールまみれの幸せな毎日をいっとき過ごしてみてはいかがでしょうか。
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